2015年3月29日日曜日

初音ミク 「ミクの日感謝祭」

 今回の投稿は、調べたことを基に自分なりの解釈を加えたものです。もし、事実を誤認しているところがありましたら、ご指摘していただければありがたいです。


 2009年夏、初音ミクの最初のライブ「ミクFES'09」が開催されました。それは、バーチャルな世界だけで完結していた音楽活動を、リアルな場でも実現したいという、いわば当然の欲求によるものでした。ライブでは、楽曲の制作者が、自らバンドを率いて,あるいはミュージシャンのサポートを受けてステージに上がりました。ですから、あくまでも楽曲がメイン。ミクのCGは、ライブを盛り上げるための演出として用意されたものでした。

 そして翌2010年、半年の準備期間を経て「ミクの日感謝祭」が開催されます。楽曲を制作したボカロP、CGを制作したセガのクリエーター、伴奏を担当するプロのミュージシャン、そして会場のヲタクたち、その4者が作りあげた本格的ライブは、広く公開され、世間に知られることとなります。


 ステージに設置された透過型スクリーンDILADボード、上下2段に積まれた高解像度レーザープロジェクターと、それによって背面から映し出されるバーチャルアイドル、生のロックバンドと会場を埋めサイリュームを振る観衆。この衝撃的なライブの様子は、YouTube等で世界中に公開されていきました。制作サイドは、この動画の削除要請を見送りますが、これは動画の海外に向けての宣伝効果を期待したためと言われています。現在、ネット上にある2010年のライブ動画のほとんどは、この時流出した動画を世界中のヲタクたちが、それぞれの国で再アップしたものだと思われます。
                              
 このテイクで、もう1つ特徴的なのは、ゲストプレイヤーの存在です。楽曲の制作者がステージに上がって共演するという、他のアーティストのライブでは見られないこの演出から、初期のライブでは、この曲を誰が作ったのかということが重要視されていたことが分かります。

 ところが日本でのマスコミの取り上げ方は、何とも残念なものでした。「人間関係が築けずバーチャルに傾倒している若者」だと。確かに彼らは、スクリーンに向かって、愛してるなどと叫んだりしていますが、それがウケ狙いであることは明らかですし、そもそもライブが開かれた目的を考えれば、彼らは、決して「理解不能な若者たち」でも「日本の将来を危惧させる存在」でもなかったはずです。

 しかし、これ以降、ライブの主役は楽曲から、初音ミクのキャラクターに移っていきます。ゲームソフトの発売をきっかけにして、ファン層は、下は小学生まで一気に拡大し、初音ミクは、楽曲の発表ツールからバーチャルアイドルとしての側面が強調されていきました。

 それは、初音ミクにとっては、新たな可能性の追求への幕開けでしたが、誕生以来、自分たちが初音ミクを育ててきたのだという自負を持つ、初期のヲタクたちにとっては、熱い時代の終わりを告げるものでした。

 最後に、貼り付けさせていただいたのは、「Y to Y」。ミクのファンでない方にも聴いていただきたい、ボーカロイドに歌わせておくのは、もったいないような楽曲ですww。

   



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