2017年1月8日日曜日

「Be Alive」道重さゆみ ~ソロパートなきリーダーと涙~

 モーニング娘8代目リーダー「道重さゆみ」さんが無期限休業に入って2年あまり。この2年間は、ほとんど音信不通で、どこで何をしているのか、事務所関係者も分からなかったそうです。
 ところが、その道重さんが、今年の春から活動を再開すると云うのです。彼女は、常々「芸能人にではなく、アイドルにでもなく、モーニング娘になりたかった」と語っていたそうですから、今回の芸能界復帰という突然のニュースは、オタクたちにとってもかなりのサプライズだったみたいです。

 で、彼女の再出発を祝して、ってことになるのか分かりませんけど、「Be Alive」貼りつけさせていただきます。
 SMAPに「オリジナルスマイル」があるように、モーニング娘には「Be Alive」あり。「モー娘」もヘンテコなコミカルソングばかりでなくって、人気のあった頃から、こんな曲を織り交ぜて歌っていれば、その後の展開も変わっていったように思うのですが。


 道重さんと云えば、ネット投稿記事「道重さゆみ伝説」が有名ですが、百読は一見にしかず。彼女の魅力は、この動画の通りです。もちろん、彼女のソロパートがある歌も、ソロで歌っているテイクもちゃんとあるんですけど、僕は、この動画に惹かれてしまいました。最初、涙を見せていた彼女が、歌が進むにつれて、吹っ切れたように笑顔に変わっていくのが、何とも素敵なんですよね。

 歌割りは全て後輩たちがさらっていっても、「道重さゆみ」は、モー娘の絶対的リーダーでした。久しぶりにテレビの歌番組に出演したときも、道重さゆみの名前は世間の記憶に残っていましたし、モー娘の栄光を経験している彼女の存在は大きかったと思います。アイドルとして完璧に精錬されたAKBに対して、若いメンバーを率いて孤軍奮闘する姿は、貫禄を通り越して凄みさえ感じられました。

 長く低迷が続いたモーニング娘を、紅白出場確実か、というところまで盛り上げた彼女の功績は、オタクたちによって長く語り継がれることと思います。
 まあ、レコード売上げ増は握手会の、メデイアへの露出増は大手広告代理店のおかげと云ってしまえばそれまでですけど、過去のファンを呼び戻し、新規のファンを獲得したのは紛れもない事実ですし、評価は、実績を残した者に与えられるべきものですからね。
 思えば、2013年の紅白は、最大の、そして彼女にとっては最後のチャンスだったと思います。落選が決まったとき、若い後輩たちは、来年は絶対と決意を語りましたが、彼女の口から出た言葉は、モー娘からの卒業宣言でした。

 道重さんは、黄金期を経験している唯一のメンバーであり、そのことは、彼女にとっても、モー娘にとっても、ファンにとっても大きな拠り所だったと思います。しかし、彼女がいる限り、モーニング娘は、道重さゆみとその他大勢という構図にならざるをえません。彼女の卒業は、過去の栄光という呪縛から解放されるためでもありました。

 アイドルという職業がこの世にあるとすれば、彼女もまたプロのアイドルでした。才能は、プロに至るまでの長短に関わるだけのこと。彼女をプロのアイドルに至らせたのは、その場数と彼女がおかれた立場でした。顔がむくまないように、12年間うつ伏せで寝たことがなかったという彼女。アイドルというのは、そこまでストイックな職業だと云うのでしょうか。
 彼女の12年間のアイドル人生は、サクセスストーリーでありながら、必ずしもハッピーエンドとは云えない終わり方など、出来すぎたコミックのストーリーのようにドラマチックに思います。

 まあ、元アイドルで、二年間休業していたと云っても、まだ、27才とのことですから、これからも末永く活躍してくれることを願わずにいられません。ちなみに所属は、「M-line club」とのことです。
 でもね、本当のところを云うと、彼女には、芸能界復帰なんかじゃなくって、幸せな結婚をして欲しかったんですよ。何で戻ってきてしまうんだろうって・・・。
 
お終いは、「赤いフリージア」。横浜アリーナでの卒業公演でのテイクのようです。


 本当の本当のところを云うと、このテイクと松浦亜弥さんのテイクを並べて講評しようって書き始めたのが、この投稿なんです。でも、「Be Alive」の動画を見たら、そんなことを考えていた自分が情けなくなってきて・・・。
 って、アイドルの涙には、気をつけなければいけませんね。

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