2017年7月2日日曜日

1/fゆらぎ理論と松浦亜弥

 エアコンを買い替えました。近所の量販店に行ったら、半年前の型で結構良いやつが、お手頃価格だったので決めました。そしたら、ポイントを5,000も付けてくれました。
 で、今度は扇風機を買いに行きました。今までは、扇風機なんて回っていれば良いって感じだったんですけど、5,000ポイント持ってますから、気分が大きくなってます。さすがに数万円もするダイソンは買えませんが、奮発して、1万円以上するDDモーターのやつを買ってきました。
 そしたら、コンセントにACアダプターが付いてるじゃありませんか。パソコンのコードみたいな感じです。消費電力は、従来のACモーターの半分なんですけど、アダプターに微弱電流が流れてますから、コンセントをさしっぱなしにしていると、電気代なんてトントンかもしれません。
 で、パナソニックなんで、憧れの「1/fゆらぎ機能」が付いてます。しかも、流線型7枚羽根です。直流モーターですから、低速回転が自在です。さっそく、スイッチを入れました。扇風機なんてどれも同じだと思っていた自分が、いかに浅はかだったか思い知らされました。                                                          
 一言で云うと、扇風機をつけていることを忘れてしまうほど快適です。

 さすが、「1/fゆらぎ」です。ところで、松浦亜弥さんの歌声が「1/fゆらぎ」になっているって云われていることをご存知の方も多いと思います。
 歌声の1/fゆらぎ分析は、いくつか行われていて、「美空ひばり」「宇多田ヒカル」「徳永英明」さんなどの歌声が、1/fゆらぎ成分を持つとされています。

 宇宙は、ゆらぎに満ちていて、僕らはゆらぎの中で生きています。高速道路で車が規則正しく等間隔で走っていたら、永遠に合流できません。
 1/fゆらぎは、予測可能な大きくゆっくりした変化に、予測困難な小さく早い変化が、「程よく」ミックスされた状態といえます。世の中は、たまーに起きる大きな出来事と頻発する小さな事件が「程よく」混在してる、なんて言い方もできるかもしれません。この「程よい」混ざり具合が「1/f」で表現できるというのが、理論の中心になります。(と思う)

 ネットから拾ってきた1/fゆらぎ曲線です。周波数や振幅幅が異なる6種類のSIN曲線を1/fゆらぎになるように合成しています。大変美しくできています。


 意図的に不快になるよう作らない限り、音楽は、基本的に1/fゆらぎ成分を持っています。良い音楽を作ろうとすれば、自ずから生体リズムに合致するからです。ただ、音楽に関するゆらぎ分析は、風速だけを考えていれば良い「そよ風」や、単調な音である「せせらぎ」と違って、一筋縄でいくようなものではありません。
 1/fゆらぎの理論的な部分は、僕も十分に理解しているわけでありませんが、分析そのものは、数学的な処理ですから、手順に従っていけば客観的な結果が得られます。分析用のフリーソフトなんかもあって、素人でも可能のようです。でも、これは、高級料理をミキサーで粉々にして栄養分析をして「この料理は体に優しい」とか云っているにすぎません。粉々にする定義を変えれば、結果も変わります。

 音楽に関する分析では、楽曲をfの指数によって分類しています。数値が「1」に近いものを「1/fゆらぎ」とし、数値が大きいほど癒やし成分が多く、小さいと刺激的という具合です。ロックは、数値が低く、クラッシックは大きいとされています。
 数値に最も影響を与えるのは、パーカッションだそうです。ロックの数値が低いのは、バスドラやハイハットをガンガン叩くからで、クラッシックはパーカスが前面に出ることはありません。まあ、その程度のことのようです
 歌声とゆらぎというと、「音痴」「ビブラート」「声量」などを思い浮かべます。これらも無関係ではありませんが、問題にしたいのは声質です。例えば、同じラの音でも、バイオリンとピアノでは音質が違いますし波形も異なります。同様に声質も歌手によって波形が異なり、これは先天的なモノとされています。で、これを分析しようというわけです。(たぶん)

 松浦亜弥さんについてですが、濱本和彦氏(東海大学情報理工学部情報メディア学科)の『1/f ゆらぎを用いた松浦亜弥の「国民的アイドル度」の客観的評価に関する研究』という論文が根拠となっているようです。以前は、ネットでも読むことができたようですけど、今は、検索不能になっていて、実は、僕は読んだことがありません。
 ですから、憶測で語るしか無いんですけど、論文の書かれた頃から推測すると、分析に使われた歌声はアイドル時代のものだと思います。複数の楽曲で分析したのであれば「めっちゃホリデー」とか「桃色片想い」あたりでしょうか。ライブ音源というわけでは無いでしょうから、恐らくCD音源。「あやや」の安定した高音と抑え気味のビブラート、平凡な声質あたりが、ゆらぎ指数を1に近づけた要因でしょうか。
 指数が1に近いということは、ゆらぎに関してはバランスがとれていると云えますが、だからと云って、歌手として、タレントとして優れているとはなりません。「松浦亜弥は1/fゆらぎだから国民的アイドルになった」のではなく、「一人の国民的アイドルを調べたら1/fゆらぎ成分をもっていた」ということにすぎません。だから何なの?って云われたら、それでお終いです。

 ただ、数値そのものは、客観的な評価ですから、全く役に立たないと決めつけるのもどうかと思います。食品のカロリー表示が購入の判断基準の1つになっているように、ゆらぎ指数は、漠然と表現するしかなかった楽曲や歌手のイメージを、数値として表すツールとしての可能性を持っています。『桃色片想い』(松浦亜弥)「演奏時間4分10秒:テンポ156:キーF♯:ゆらぎ指数0.93」なんて表示して、購入の判断材料の1つにしてもらえば良いわけです。
 ただ、カロリー表示だけでは美味しさが分からないように、ゆらぎ指数だけで名曲度や歌唱力の判断ができないのは、云うまでもありません。
 
 学術的な価値は別として、たくさんの歌手を分析して分類してみたり、松浦亜弥さんの歌声の経年変化をゆらぎという尺度で追跡してみるのも、面白いかと思います。いろいろとやっていけば、そのうち何か面白いことが分かったかもしれませんが、ブームが去ってしまった今となっては期待薄です。

 で、パナソニックの扇風機なんですが、ゆらぎ機能は、「蓼科高原」の風をサンプリングしたものとありました。1/fゆらぎのグラフは、計算式で簡単に描けるのですが、そうでなくって、サンプリングデータだったんですね。「蓼科の自然風は1/fゆらぎである。」「パナソニックの扇風機は蓼科の風である。」ゆえに、「パナソニックの扇風機は1/fゆらぎである。」ということのようです。だったら、自然風機能とか、蓼科ボタンでいいと思うんですけど、それを1/fゆらぎ機能とするところが、パナソニックの商売上手なところでしょうか。


 ただ、1/fゆらぎ機能は、微妙な回転数の変化に対応できる直流モーターとそれをスムーズに風に置換する流線型7枚羽根があればこそ効果を発揮できるわけで、歌声だって、歌下手であったら、声質に1/fゆらぎ成分を持っていたとしても話になりません。

 1/fゆらぎがブームだった頃と、松浦亜弥さんが活動していた時期は被ってますから、「松浦亜弥:1/fゆらぎの歌声」なんて云うコピーで売り出したら、当時苦戦していたバラードも、けっこうウケたかもしれません。

 それから、彼女が今も声質に1/fゆらぎ成分を持っているのなら、彼女に子守歌を歌ってもらえる「子あやや」ちゃんは、最高の幸せ者だと云えます。

2 件のコメント:

  1. こんばんは。
    最近、亜弥さん関連ブログの巡回をサボりがち&こちらには約1年半ぶりのコメント投稿となるtklyimです。

    遅レスで申し訳ないですが、亜弥さんの1/fゆらぎ論文について一部補足をさせていただきます。

    ソースとなる音源については、CD音源ではなくシングル「気がつけば あなた」付属の松浦亜弥のオールナイトニッポンDVDが音源となります。
    また、論文ではアイドル同士の比較と称して、国民的ではないと考えられるアイドル(原文ママ)安倍なつみさんとの比較も行っており、音源はライブDVDとなります。

    解析対象は2種類あり、ラジオorライブMC冒頭での挨拶文と挨拶文内の「で」の発音です。

    論文の結論としては、専門的な内容を含みながらも亜弥さんは1/fを持ち、全世代の人々に好感を持たれる要素を持っていることが確認された。

    という感じの内容になっています。


    この論文を否定する気はないですが、歌を構成するのは声と楽器であって声のみに着目してても意味がないなあと思います。

    理由として、亜弥さんを例にするとライブではバンド、アコースティック、アカペラなどのジャンル&アレンジにおいて素晴らしいパフォーマンスで万人を魅了していますが、CD音源ではその魅力があまり伝わりにくい(結果として伝わらなかった)ことからも、歌のアレンジ(=声と楽器の調和)が音楽において最も重要な要素だと思うからです。

    個人的には、音楽業界の低迷の一因は宣伝方法や市場の変化だけではなく、音楽業界のスタンダードとしてシングルCD等を最初に世に出さなければいけないが故に歌のアレンジが制約されてしまう→CD音源のアレンジありきで楽曲の印象が決まる→印象が悪ければ素晴らしい楽曲でも万人は振り向きもしない→次のシングルでもその繰り返し。
    この負の連鎖が関係してるのではないかと感じます。

    要するに、多様化する社会を背景に従来からのCD音源で一般人が楽曲を認知するという商売の限界が見えたことが音楽業界の衰退の一因ではないかと思います。

    これからの音楽業界は、CD等の固有の音源ではなくライブやネット中継のような自由な表現やツールを用いた商売手法がスタンダードになるのではないかと思いますが、今の音楽業界に万人を納得させることのできる技術の持ち主は残念ながらほとんどいません。

    それゆえに、亜弥さんのような実力派が表舞台に返り咲いてくれることを期待しています。


    話が長くなってしまいましたが、1/fゆらぎ論文の話題からそんなことを考えました。

    ※この論文についてもっと詳しく知りたい等ありましたら連絡ください。

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    1. コメントありがとうございます。
      大変勉強になります。

      ソース音源は、「歌声」でなく「声」だったんですね。
      歌声だと楽器の音も混じってしまっているからでしょうか。
      でも、論文出すなら、音声トラックの音源くらい入手して欲しいところですw
      論文中の「なっち」の件については、聞いておりましたが、
      「なっち」と「あやや」の仲の悪さは、ファンも巻き込んで、有名だったみたいですから、
      これは、悪意しか感じませんねw
      そんなことからも、専門的な体裁をつくっていても、
      論文自体は、中高生の自由研究レベルであるという印象をもってしまいます。
      っていうか、自由研究でも「もっと調査対象を広げるべき」っていうコメントが付くと思います。
      100人くらいのアイドルを調べれば、面白いことが分かったかもしれませんが、
      血液型による性格診断みたいに、ネタとして楽しむレベルかなと思いました。

      CDとライブについては、仰るとおりに思います。
      昭和の時代は、「8時だよ全員集合」みたいな番組でも、ゲストが生歌を披露していましたし、
      ちゃんと歌う、歌番組もたくさんありましたからね。
      ただ、CD音源等の売上げは減少しているようですが、
      ライブの動員数は、どこでも増加しているとのことですから、
      音楽を楽しむという行為が、変わってきているのは確かだと思います。

      松浦亜弥さんのYouTube動画だって、
      1視聴あたり、1円づつ課金するだけでも、凄い売上げになっていると思います。
      「全世代の人々に好感を持たれる要素を持っている」松浦亜弥さんの復活を願うばかりです。

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